◆『高速キリエ & ヒール』

Dexをカンストまで振り切らない型にとっては、“手の空いている時の保険”だけに留まりがちなキリエですが、
『Dex型Agi支援』含め、補正込みDexが120をこえるようなプリーストが、槍騎士さんをはじめとする高HP職を支援する場合には、
いわば「キリエをヒールのように」扱うことが可能になります。

『キリエのバリア耐久力≧ヒールの回復量×2』……結果からいって、この条件をクリアできると理想的っ。
詠唱のタイムロスは無視するとしても、ディレイが2秒ある関係上、ヒール回復量の2倍はダメージを防いでほしいところですよね。
特に転生前『Dex型Agi支援』は、低Intを余儀なくされるためにヒール回復量が低く(※わたしの転生前で1596でした。)、
相対的にこの条件を満たしやすくなっています。 キリエ耐久力がヒール回復量の2倍なんて、高Int支援さんには無理な条件ですしね。

それでは次に、何故「キリエをヒールのように」扱う必要があるのか、これを解説したいと思います。
仮に前提条件が成り立ったとしても、ヒールもキリエもダメージ軽減量が同じなら、どちらを使っても変わらない言われてしまいます。
……というか、キリエには「キリエのバリア耐久力には、パーセント減少(三減盾/イミュン肩/etc)の効果が影響されない」という、
不利な仕様があるため、『ヒール回復量=キリエ軽減量』だとしたなら、実際にはヒールの方が優秀な防御スキルとなってしまいます。

……こう書いてしまうと、「キリエをヒールのように」扱うこと自体、理にかなっていないと思われるかもしれません(笑)。
だけれど、キリエにはその悪条件さえもはねのけてしまう、ヒールには真似のできない特性があるのですっ。

ここまで来てようやくこの稿の本題に入るのだけれど……(笑)。 それが“低燃費”と“無効化”の特性。
高速キリエを、転生前『Dex型Agi支援』の主軸スキルにまで押し上げた立役者なのです。

まずは“低燃費”について。 キリエとヒール、どちらもLv10では同じSP40を消費するスキルですが……。
ここで注目していただきたいのが、ダメージ軽減量の絶対量です。

さきほど、この『キリエのバリア耐久力≧ヒールの回復量×2』という条件に拘ったのは、
秒間のダメージ軽減量で「ディレイ1秒のヒールに、ディレイ2秒のキリエが劣らないため」であり、
実際の軽減量だけをみるなら、同じSP消費量で“キリエはヒールの2倍のダメージを防げている”ことになります。
つまり、SP燃費はヒールの約半分。 ヒールを使わず、キリエ連打で攻撃が凌げてしまうのであれば、とっても省エネですよね。
低Intでメディタもない、転生前『Dex型Agi支援』が、槍騎士さん等の被弾職とペアが出来るのは、このキリエの低燃費があればこそ。

さらにキリエの“無効化”は、もっと強力です。 なんといっても『ダメージをゼロにして、攻撃をMiss判定にしてしまう』ので、
厄介なノックバック、ダメージを伴う状態異常攻撃(スタン/石化/装備破壊/インティミ/etc)まで、すべて無効化してしまえます。

Vit職ペアの定番として、槍騎士さんとの深淵戦を例にあげてみると……。
ただヒールを連打しているだけでは鎧破壊やスタン攻撃が次々降りかかってくるので、結果として受ける被害が大きくなります。
ところが、それをキリエ連打で凌ぐことが出来たなら……。
SWを使わず鎧破壊を、リカバリーを使わずスタン攻撃を、それぞれ無効化してしまえるという訳なんですねっ(笑)。

冒頭であげた『キリエのバリア耐久力≧ヒールの回復量×2』という条件を満たすのは、なかなか難しいことだけれど、
多少これに満たない場合でも、これだけ有利な特殊効果があるのなら、充分実用に足る“防御スキル”となるのではないでしょうか。
(……そもそもキリエはヒールとは違い、戦闘前の事前使用が許されるので、そういったメリットもありますね(笑)。)

上記のように、たとえ純粋なダメージ緩和量はヒールに劣る場合でも、高速キリエには充分すぎる利点があります。
実際に使ってみた感触で、ヒールとキリエの使い分けをしてみるのがいいでしょう。

余談ですが、ディレイの間が2秒ありますから、連打することもヒールより簡単ですし、
ヒールに比べてじっくり状況を見ていられる余裕があり、これは慌てやすいわたしには嬉しい環境でした(笑)。

このようなキリエの特性を引き出すことが出来れば、『Dex型Agi支援』がIntの不足を感じさせることはありません。
使いどころは稿に書ききれないほどありますので、ぜひともキリエを愛用し、使いこなしていただけたらと思います。


◆『高速キリエ & サークルトレイン』

前項では、主に『キリエの耐久力』と『ヒールの回復量』を比較して、前衛職ペア向けに考察をしていきましたが、
キリエ状態で“サークルトレイン”を行えるのであれば、最大HPの低いWizや弓手でも、ヒール以上の効果が見込めます。

結局のところらぐなでは、敵の射程範囲にいなければ、攻撃を受けることはありません。
相手がどれだけ高Atk/高Aspdであっても、そもそも攻撃されなければ、ダメージを受けることもない……もちろんですよね(笑)。
そこで敢えてヒールではなく、キリエの『ヒットストップ無効化』を活かして、モンスターから遠ざかる、もしくは逃げてもらうことで、
ヒールなどでは回復が間に合わずにやられてしまうような状況でも、無事に過ごせる場合があります。

もちろん、自分以外の人にかける場合には、相手が自分の意図を汲んでくれる人である必要がありますが、
足が遅く攻撃のつよいモンスター(カーリッツバーグ/スティング/etc)には、積極的に活用していきたい防御方法ですよね。
ただし、あまりに大回りをしすぎて余計なモンスターを釣ってしまったら本末転倒。 場を読んで判断していきたいですね。


◆『高速キリエ & アスムプティオ』

ハイプリーストにはアスムがあり、また、アスムが掛かっていることを前提とした狩場も増えてきています。

キリエ進行が可能な狩場は、プリーストと同じ活用法ができると思いますが、
そういったアスム前提の狩場では、キリエは使わないスキル=活きていないスキルポイントとなり、
悲しいことではあるけれど、キリエ自体が“死にスキル”となってしまう狩場も、新アップデートを経るごとに増えてきています。

……とはいえ。 「キリエで走ってアスムで耐える」ことは、多くの狩場でとても有効なテクニックなのですし、
『Dex型Agi支援』にとっては、キリエとアスムの連携は「何よりも得意」と言ってしまえるほど、大きな見せ場です(笑)。
それを廃してしまうのは、Agi支援としてなんとも勿体ないお話ですよね。 キリエはたとえLv7でもLv8でも、覚えておきたいところ。

確かにハイプリーストにとって、スキル習得……とりわけ、キリエ習得とメディタ習得については、難しい問題ですが……。
ひとりひとりに違った答えがあるはずのそんななかでも、『Dex型Agi支援』を志すなら、キリエの習得は欠かせないでしょう。

これに関してはわたしも現在進行形で勉強中ですので、一緒に悩んでいただけたら幸いです(笑)。




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